神経言語プログラミング


神経言語プログラミング(NLP:Neuro-Linguistic Programming)
神経言語プログラミングとは、卓越した成果を生む人の特性を心理学的に解析した「人間の研究」のことで、そうした高い成果を生む行動や状態を解析し、他の人が習得出来るように体系化したプロセスのこと。カウンセリング等で導入されたが、治療、教育、スポーツ、アート、1980年代後半にはビジネスにおける個人の成果達成支援や、コーチング、組織開発の基本戦略としても利用されてきている。
元々は、1970年代にカリフォルニア大学言語学助教授のジョン・グリンダーと、同大学心理学科に在籍し当時学生だったリチャード・バンドラーの二人が提唱した。
■基本プロセス
1)望ましい状態を設定する(創り上げる)
2)現在の状態を引き出す
3)現在の状態を望ましい状態へ変化させるために介入する
4)様々な可能性を検討し、変化させるための方法の選択肢を増やし、望ましい状態へ到達出来るまで柔軟にこれらの選択肢を試し続ける
NLPは、現在の状態から望ましい状態へ到達することを目的としており、その為に様々な方法を試行錯誤する。まず「望ましい状態」を想定し、次に現状をどう認識しているのか、現状の問題点、望ましい状態への変化を妨げているものを正確に認識、把握する。これらが把握できたら、現状から望ましい状態まで到達させる方法や道筋を出来るだけ多く検討し、目的状態に到達するまで試行錯誤を繰り返す。
■ベースとなる理論
人間は五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)と、言語/非言語による脳での意味づけによって世界を認識し、体験を記憶している。つまり、神経と言語によって人間の行動は「プログラミング」されており、このプログラミングの通りに反応し、行動する。
NLPでは、プログラミングの構造を明らかにし、修正することによって、望ましい状態への到達方法や道筋を探り出す。自分のプログラムの解析だけではなく、日常の様々な場面でのコミュニケーションを図る相手のプログラムを修正することにも活用できる為、NLPを活用して、相手の行動や思考パターンを読み取り、相手に対する働きかけを効果的に行うことも可能な、非常に実践的な手法である。
■関連用語