レヴィンのリーダーシップ類型


レヴィンのリーダーシップ類型/アイオワ研究(Lewin’s Three Major Leadership Styles)
リーダーシップ類型とは、リーダーシップ行動論の1つで、アイオワ研究とも称される。アメリカの心理学者レヴィン(K.Lewin)がアイオワ大学で行った実験に基づき、リーダーシップのタイプを専制型・放任型・民主型の3つに分類した。レヴィンは、民主型リーダーシップが、作業の質・作業意欲・有効な行動等の点で最も有効である、と結論づけている。
リーダーシップの類型 | 概要 | 効果的な状況 |
専制型 リーダーシップ |
・部下/集団は消極的・受動的と捉える ・命令を与えないと動かない ・意思決定、作業手順もリーダーが指示 |
・未熟で安定していない集団 ・緊急に意思決定を下す必要がある状況 |
放任型 リーダーシップ |
・部下/集団の行う行動にリーダーは関与しない ・意思決定、作業手順も部下 ・集団によって行う |
・研究開発部門など、部下/集団のレベルが高い専門家集団 |
民主型 リーダーシップ |
・リーダーの援助の下、集団で討議して方針を決定 ・作業の要領や手順は部下に委任 |
・通常の業務において、最も望ましい類型 |
専制型のリーダーシップは、短期的には他の類型よりも仕事量が多く、高い生産性を得る事が出来る。しかし、長期的には、メンバーが相互に反感や不信感を抱くようになり、効果的ではない。
民主型のリーダーシップは、短期的には専制型リーダーシップより生産性が低いが、長期的には高い生産性をあげる。メンバー間に友好的な雰囲気が生まれ、集団の団結度が高くなる。
放任型のリーダーシップは、組織のまとまりもなく、メンバーの士気も低く、仕事の量・質とも最も低い。
但し、組織の立ち上げ当初は「専制型」、安定してきたら「民主型」など、組織の形態や成長度合いの状況によって、望ましいリーダーシップ類型を使い分ける方がより効果的と考えられる。
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