メンタリング


メンタリング(Mentoring)
知識や経験の豊富なメンターが、現時点ではまだ未熟な人々(=メンティー)に対して、キャリアや心理・社会的な側面から継続して行う、キャリア成功を目的とした、一定期間の支援行動をさす。
メンターが若年者や未熟練者(メンティー)と、基本的には1対1で、継続的・定期的に交流し、信頼関係を作りながらメンティーの仕事や諸活動の支援と、精神的・人間的な成長を支援することをいう。
特に成果に繋がる、具体的で目に見える行動を指す「メンタリング行動」には2つの機能がある。
1)キャリア的機能
メンティーの昇格・昇任、キャリア認識の促進
2)心理的・社会的機能
メンティー自身の立場、役割、アイデンティティーについての理解を向上させ、一人のより成熟した人間への成長を促す。精神的、心理的健康の増進を目的とする
特別なモデルがあるわけではなく、日常の企業生活の中で、上司や先輩などと交わした会話や交流、共に行った活動や、日常における指導の中で、その後の人生に重要な影響をもたらしていることのことを指す。
従来の日本企業においては当たり前だった先輩と後輩、上司と部下のこうした関係を、よりシステマチックに制度化したものがメンタリング制度である。
具体的には、新入社員に対して入社後すぐに、数年時先輩の社員がメンターにつき、公私にわたって様々な相談に乗ることを制度化したり、ある特定の資格を持った、プロフェッショナル資格者がメンターとなり、資格認定候補者(メンティー)とペアになって、数年間をかけてプロフェッショナルとしての技量をトータルに継承する、といった制度が導入されている。
コーチングはメンタリングの中でこそ有効に活用されうる手法であると考えられる。特に、コーチングでは「相手の中に解答がある」と考えられているが、若く、経験もない対象者からどうやって解答を引き出すのか、に対する答えとしてメンタリングが活用出来る。
メンタリングでは、まだ経験も乏しい対象者に対しても、役割モデルや成功モデルを自ら見せることによって、行動へのイメージづけを行いながら、実際の行動を促すことが出来る。
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