フレーミング/リフレーミング


フレーミング/リフレーミング
心理学におけるフレーミングとは、現実をどのように認知するか、すなわち現実を捉える際の認知的枠組みを指す。例えば論理的に等価であっても、表現次第で全く異なる印象を与えることがあり、これをフレーミング効果と呼ぶ。例えば、生存率97%と表現する場合と、死亡率3%と表現する場合とでは、聞き手に全く異なる心理的な印象を与え、意思決定をするような場合に重大な影響を及ぼす。またリフレーミングとは、フレーミングを変えること、すなわち現実の認知の仕方を変えることを意味する。例えばジャングルで道に迷った時に、「水筒には、水がもう半分しか残ってない」と思えば、「あともう少しで水がなくなってしまう。さあ大変だ」という悲観的意識が生まれるが、見方を変えて「水筒には、まだ水が半分も残っている」と思えば、「水はたっぷりある。まだまだ大丈夫だ」という楽観的意識へと変わる。
パフォーマンス・コンサルティングの文脈におけるリフレーミングとは、クライアントが求めるニーズをクライアントとは異なる視点で捉え直し、問題を再定義(再構築)することを意味する。例えばクライアントから、「社内に二つのチームがあるが、お互いとても仲が悪い。そこでチームビルディング研修をやりたい」という依頼があったとする。しかし詳しく分析してみると、チーム同士の売上を競わせる社内の仕組みがあり、それがチーム間の対抗意識を煽っていることが判明したとする。この場合、チームビルディング研修を行なうのは必ずしも解決には繋がらないため、コンサルタントはクライアントに対して、問題を捉え直すよう進言する必要が生じる。パフォーマンス・コンサルティングでは、このような問題の再定義をリフレーミングと呼ぶ。