シナリオプランニング


シナリオプランニング(Scenario Planning)
シナリオプランニングとは、想定される未来の事業環境を『シナリオ』と呼ばれる、複数の一貫性あるストーリーに落とし込み、将来どのシナリオが実現しても対応出来うる戦略オプションを用意する手法を指す。
現在がこうだから、未来はこうなるはずである、という一点予測ではなく、不確実性を持つ事象の現れ方毎に、それぞれ異なった未来を複数予測しておき、それぞれの未来に合わせた対応策を検討しておくのが大きな特徴であるとされる。
シナリオプランニングの活用の実例としては、1970年代のオイルショックの危機の際に、イギリスの石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルが競合他社よりも早い段階で軌道修正を行い、危機をチャンスに変えて、業界一人勝ち状態を作り出したのが非常に有名である。
変化が激しく、企業を取り巻く外部環境が激しく変化している現代社会において、企業が予想外の方向に向かっていることが分かった場合には、即座に方向転換できるよう、不測の事態に備えたシナリオを作成しておくことはリスクマネジメント(危機対策)でもあり、アーリーワーニング(早期警戒)への処方箋でもあり、また好機を把握する手段でもある。
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