カリスマ的リーダーシップ理論


カリスマ的リーダーシップ理論(Theory of Charismatic Leadership)
カリスマ的リーダーシップ理論とは、1970年代後半から広がってきたリーダーシップ理論の潮流の1つ。アメリカ経済が停滞化する中で、競争環境は激変し、既成のルールのもとで、ルーティン通りに部下をマネジメントすればよかった時代から、将来のビジョンを描く資質がリーダーに求められる時代になって出てきたのがカリスマ的リーダーシップ理論である。神から授かったような超人的な才能を保持する人間こそがカリスマ型リーダーであり、その才能を保持することで、リーダーは部下から大きな服従心を得る、というもの。
元々は1924年に社会学者マックス・ウェーバーによって定義づけられたが、1976年ハウス(R.House)によって再定義がなされた。先天的な特性ではなく、「部下にカリスマと認知されることで、リーダーはカリスマとなりうる」「きわめて高水準の自己信頼と部下からの信頼があることで、リーダーは部下を目標に導くことが可能である」と主張した。
更に部下からの認知、という視点から「具体的にどんな行動を取れば、リーダーはカリスマと認知されるのか」を、1987年、コンガー(J.Conger)、カヌンゴ(R.Kanungo)が研究を行った。
その結果、1)戦略ビジョンの提示 2)リーダー自らリスクを取り、部下の規範となる行動を取ること 3)現状の正しい評価 を行うことによって、カリスマと認知されうる、と主張している。
カリスマ性の内容については、未だに議論が続いている。
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