ウェイ


ウェイ(Way)/ウェイ・マネジメント(Way Management)
組織開発論における「ウェイ」とは、その企業の生い立ちや創業理念、過去の成功体験&失敗体験等がベースとなって形成された自社らしさ(流儀、スタイル、遺伝子、イズムなど)を意味し、「経営理念」、「社是・社訓」、「行動指針」、「信条」、「ミッション」などの形で言語化(形式知化)される。ウェイは、その企業で働く従業員によって意識的、無意識的に共有され、従業員が行動を起こす、あるいは判断を行なう際の基準(規範)となる。そのためウェイは、人・モノ・カネ・情報に続く第5の経営資源とも呼ばれる。
ウェイ・マネジメントとは、それまで暗黙知的に組織内に存在してきたウェイ(自社らしさ)を、「経営理念」や「行動規範」などの形で明文化し、組織メンバーに自社のウェイを意識的に根付かせようとする経営上の取り組みを指す。また既にウェイが明文化されている企業では、時代を越えたウェイの今日的意味合いを再定義し、日々の行動や判断にウェイをどのように活用すべきかについて、従業員の理解を深め腹落ちさせるための一連の取り組み施策を指す。多くの歴史ある企業においてウェイが明文化されているが、時の流れと共に形骸化(風化)してしまい、日々の実践に活かされていないことが多い。
ウェイ・マネジメントを推進するには、ウェイの明文化とウェイ浸透に向けた各種施策(例:ポスターの作成と掲示、リーフレット・冊子の作成と社内頒布、ワークショップの実施など)が有効であるが、経営層&上級管理職層が自らウェイを体現し、ウェイ浸透に向けたリーダーシップを発揮することがより重要である。