インストラクショナルデザイン


インストラクショナルデザイン(Instructional Design)
インストラクショナルデザインとは、効果的、効率的な教育プログラムを開発するための、企画、設計、実施、評価に亘る包括的な方法論を指す。歴史的には第二次大戦時のアメリカにおいて、短期間に大量の新兵を複雑な行動が出来るよう訓練する手法として誕生したのが起源であり、その後経済学、教育工学、システム工学など学際的分野で研究が進み、1980年代以降、企業内教育のデザイン手法として幅広く活用されるようになった。本来の学習目標に関係のないコンテンツやモジュールを省き、トレーニング時間を大幅に短縮し、学習効率を高める上で大きな貢献を果たしてきた。
今日再びインストラクショナルデザインが注目される背景として、eラーニングの急速な普及が挙げられる。これまでの研修は、一つの場所に研修対象者を集めて行う集合研修スタイルが主流だったが、eラーニング環境が整備されたことによって、好きな時間に好きな場所で研修を受講することが可能になった。その一方eラーニングは、ライブの研修とは異なり講師がその場にいないので、受講者がその場で質問して疑問を解消することができない。そのためeラーニングのインストラクショナルデザインにおいては、受講者ができるだけ疑問を抱かないように、より分かりやすいコンテンツのデザインと説明手法が必要となる。