ゲノムと企業人事[会員限定]
ここ10年でゲノム分野の研究は急速に進んだ。DNAのアミノ酸配列の解読ばかりでなく、その周辺とでもいえるエピゲノムと言われる分野も急速に研究が進みつつある。ゲノムは両親からそのまま組み合わせで受け継ぐものだが、エピゲノムは受精で一旦ゼロクリアされるが、細胞分裂や胎児の段階の外的環境によって形作…続きを読む
ここ10年でゲノム分野の研究は急速に進んだ。DNAのアミノ酸配列の解読ばかりでなく、その周辺とでもいえるエピゲノムと言われる分野も急速に研究が進みつつある。ゲノムは両親からそのまま組み合わせで受け継ぐものだが、エピゲノムは受精で一旦ゼロクリアされるが、細胞分裂や胎児の段階の外的環境によって形作…続きを読む
経営人事、戦略人事などの言葉は最近よく耳にする機会が増えていますが、特に経営人事という分野は筆者がパイオニアの一人でもあります。今回のコラムでは、経営人事の視点でものを考えるのは、他の人事の視点とどのように違うのかについて考察していきます。経営人事の視点ではないものとして、筆者が挙げているのは…続きを読む
社会的視点で雇用について論じる場合、今までは雇用の量的側面が重視されてきました。その代表が失業率であり、有効求人倍率です。しかしながら、最近雇用の質についての議論が盛んになされつつあると筆者は言います。質を数値で把握しようとした試みが、業種別の3年以内の離職率というここ数年公表されているもので…続きを読む
近年多くの企業で働き方の問題への関心が高まっています。早朝出勤や、残業削減、休暇の取得を増やすなど、具体的な取り組みのお話もよく聞かれます。しかし、筆者は日本企業にとって働き方改革はとても奥の深い問題だと感じており、働き方改革の入口で最も重要なのは、経営幹部や管理職が、なぜ、何のために働き方改…続きを読む
筆者が長年活動の拠点としてきた慶応大学SFCのキャリアリソースラボラトリーが設立されたのが2000年5月、15年前になります。社会情勢や時代背景もあり、キャリア自律の最初のターゲットは20代若手社員でした。それが最近明らかに変化してきているそうです。特に近年は、バブル入社組の40代や、定年延長…続きを読む
組織人事の世界はややもすると、哲学や思想の世界、つまり人文科学的な世界で語られがちでしたが、最近は経営学や経済学、つまり社会科学的な視点が重要視されるようになってきました。そして心理学や社会心理学、さらには哲学などが、脳神経科学や分子人類学などと結びつき始めています。 筆者は、これからは社会…続きを読む
組織人材マネジメントには、大きく二つのタイプの仕事があります。経営が意思をもって決めたビジョンや戦略を実行するために行う攻めの人事と、経営的に大きなダメージを未然に防ぐために行う守りの人事です。過去日本の人事は守りを重視してきたわけですが、攻めの戦略に沿ってギアチェンジが行われている会社も少な…続きを読む
“モチベーション”というキーワードがもてはやされて久しいですが、筆者は日本では多様な問題を精神論、やる気の問題に収斂させすぎているのではないかと感じることがあります。昔の若手社員の仕事は、やる気でカバーできる単純化された仕事から始まったため、その間にいろいろ学べる助走期間が長かったのですが、今…続きを読む
21世紀のキャリア環境の特徴は、想定外変化の時代であるということです。様々な事業環境の変化に10年先のキャリアなど想定できない時代であり、また、個人の環境にも想定外変化が起こりやすくなりました。このような状況の中、人事制度にも変化が求められていると筆者は言います。筆者は「意味を込めない、無色透…続きを読む
前回掲載のコラムでは、筆者の所属する慶應キャリアラボとリクルートのワークス研究所の共催で実施した21世紀キャリアに関する研究会での調査において分かったことの一つとして、バブル入社組の課題について考察しましたが、今回のコラムでは、若年期のキャリア形成の実際と課題について考察します。インタビューか…続きを読む
筆者が所属する慶應義塾大学のキャリアリソースラボラトリーは、21世紀キャリア研究会を実施してきました。大規模な定量調査やインタビュー調査などを行った結果、明らかになったことの一つに、仕事観の明確度と仕事キャリア満足の相関があります。そこで問題になったのは、仕事観の明確度自体の数字でした。40歳…続きを読む
筆者は仕事柄多くの組織の“人材像”を見てきています。しかしながら、多くの組織の人材像は、他の組織でも通用しそうな一般的な定義のものが多く、独特なものに出会うことはほとんどありません。その原因は大きく二つあり、設計の工数の問題と、ノウハウの問題ではないかと筆者は考えています。今回のコラムでは「機…続きを読む
近年、組織の人材育成力が弱体化しているという課題は多くの日本企業で認識されつつあります。このような状況の中、上司や管理職が部下の育成にもっと積極的にならなければいけないというお考えを人事部の方などから課題として伺うことも多くあります。筆者は、その考え方自体は間違っていないが、問題は方法論にある…続きを読む
欧米でも日本でも、右肩上がりではなくなってしまった変化の激しい時代に、企業とそこで働く人双方の持続可能性の両立はこれまでの人事の考え方の延長では難しいことが明らかになりました。そろそろ人事が経営の勉強をしっかりとして経営の言葉で人事を語り、どのような形で人事が優位性構築のために力になれるのかを…続きを読む
目標管理をモチベーション向上に上手に結びつけることは皆さんの会社でも課題となっていることではないでしょうか。目標管理はどうしても成果主義とリンクしている場合が多いため、なかなかうまくいかない会社も多いようです。筆者は、目標管理だけではなく、社員の主体性を最大限に引き出す人事施策を併せて行うこと…続きを読む
「勝ち組」として生き残るためには企業は常に「変革」し続けていかなくてはいけない。しかも、その変革のスピードは年々速くなり、そのうえ、解決しなくてはいけない課題も複雑かつ、多岐にわたってきている・・・このような状況の中、「誰もが一生懸命仕事を進めているが、なぜか思うように進まなく報われない、何が…続きを読む
今年の大学新卒の内定率は、就職氷河期を下回っていると言われています。ところが一方で新卒の有効求人倍率は就職氷河期時代より大分に高いようです。この状況から、アンマッチ問題が深刻化してきているのではないかと筆者は考えています。その中でも目立つのは、「何がやりたいのかわからない」と就職活動自体のモチ…続きを読む
キーフレーズで考えるシリーズ、今回取り上げるテーマはネットワーク形成についてです。言うまでもなく個人のキャリアは自分の力だけで作ることはできません。自分のキャリアや人生を振り返るとネットワークや自分を取り巻く人たちとの関係が如何に重要であるか皆さんも実感されることでしょう。クランボルツ教授の曰…続きを読む
今回はキャリア形成についていくつかのキーフレーズで考えていきます。「新しい環境には適応すれど同化せず」「キャリアは目標ではなく習慣で作られる」「辺境の仕事・辺境の組織がキャリアを強くする」「好きなことと向いていることは違う」「二番目に得意なことを仕事にする」以上、5つのキーフレーズはそれぞれご…続きを読む
誰しも普段仕事や生活に埋没している中で、時々来し方行く末を考えるときがあります。そんな時、このままで良いのだろうかといったあいまいな問題意識に、鮮明な気づきを与えてくれるような一言の存在は重要です。今回は、筆者が行ってきた多くのキャリアやワークライフに関するインタビューなどの、様々な調査の中か…続きを読む