森 時彦  Tokihiko Mori
株式会社インヴィニオ エグゼクティブ エデューサー



大阪大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)卒。工学博士(Ph.D)、経営学修士(MBA)。 神戸製鋼所を経て、GE(ゼネラル・エレクトリック)に勤務。テクノロジーリーダー、マーケティング・リーダー、GE Japan役員などの様々な分野のリーダーシップポジションを経験。その後、半導体用自動検査装置最大手 テラダイン社の日本法人の代表取締役を経て、2006年7月株式会社チェンジ・マネジメント・コンサルティング(http://www.change-mc.jp/)を設立。代表取締役に就任。その広範囲にわたるグローバルなビジネス経験から、これからのリーダー像として、「ファシリタティブ・リーダーシップ」を提唱。自身の経験を生かして、グローバルリーダーの育成、企業の問題解決のファシリテーションに携わるべく、株式会社インヴィニオ(http://www.invenio.jp/)のエグゼクティブ・エデューサーとしても活動中。著書に「ザ・ファシリテーター」(2004)、「ザ・ファシリテーター2」(2007) (いずれもダイヤモンド社)などがある。

「若手から意見が出ない」「最近の若手には覇気がない」という声を経営幹部からよく聞く筆者ですが、本当にそうだろうか?と感じることも少なくありません。本当は、それらを引き出せないリーダーシップに問題があるのではないでしょうか。筆者が体験したプロジェクトの事例からチーム力を引き出すポイントについて考えてみましょう。今回のキーワードは「マッピング」と「ゲーム性」です。
 
90年代を境目に、リーダーに関する研究結果に大きな変化が現れているそうです。それ以前は、優れたチームのリーダーたちは「私決める人、あなたやる人」というタイプが主流だったのですが、90年代の追跡調査では「(チームメンバーと)一緒に考え、行動する」ことを重視するリーダーたちが好成績を上げていることがわかりました。このようなリーダーシップの変化は何故生じているのでしょうか?筆者が鋭く迫ります。
 
日本でも経営効率化の手段としてM&Aが積極的に活用されはじめました。それ自体は喜ばしいことですが、まだディールメーキングに関心が集中していて買収後の統合化に目が向いていないように思われます。言うまでもないことですが、M&Aは買収後の統合にこそ価値の源泉があります。統合化に失敗すればM&Aに時間を使う意味はありません。 さて、M&A先進国のアメリカを見てみると1990年ごろから買収後の事業統合について実践的な統合化スキルが体系化されてきているそうなのです。その中で注目すべきは統合化をリードするリーダーシップスキルトレーニングです。
 
日米の企業にそれぞれ10年以上勤めた筆者が、考えさせられたことの一つに、人材育成、特にリーダー育成のあり方の違いがあるそうです。その違いが生じる理由として、リーダーシップが先天的なものかどうかについての考え方の違いが根本にはあるようです。欧米の先進企業ではリーダーシップを後天的に獲得しえるようにさまざまな施策を行っているのだそうです。GEなどの具体例をもとに、リーダー育成のあるべき姿を考えていきます。