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目標設定理論 Goal Setting Theory

目標設定理論とは、目標という要因に着目して、モチベーションに及ぼす効果を探ることを目指した理論のことを言う。1968年にアメリカの心理学者ロックが提唱した。目標設定理論では、モチベーションの違いは目標設定の違いによってもたらされると考えられている。本人が納得している目標については、曖昧な目標よりは明確な目標のほうが、また難易度の低い目標よりは難易度の高い目標のほうが結果としての業績は高い、ということが確認されている。仕事場面における管理技法としての目標設定の考え方は、既にドラッカーによって1950年代に目標管理(MBO-Management by Objective)という形で提唱されているが、目標管理(MBO)の理論的背景として、目標設定理論が説明されることが多い。


1)困難な目標の効果
目標の困難度と個人のパフォーマンス水準は、比例する。
実現する上で多くの工夫と努力を要する、あるいは短時間で達成しなくてはならない、という意味で困難度の高い目標を追求する個人ほど、より高いパフォーマンスを上げる(したがって当然、仕事意欲も高い)ということになる。どんな仕事についてもそれを遂行するために必要な最短の標準時間が設定できる。ところが、ある仕事を実行するにあたって、標準時間以上の余分な時間が与えられると、人は与えられた全部の時間を無駄なく使う為に、業務遂行のペースを無意識のうちに調整し、生産性の低い仕事になることが多い(パーキンソンの法則)。困難度の高い目標の設定は、このパーキンソンの法則の発生から組織と個人を防御する上でも効果を発揮する。難しい課題に直面することによって、誰もが目標をクリアする為に生産性を高めようとすることになる。このように目標は、困難であればあるほど個人のパフォーマンス水準を高めるが、但しこれには「困難な目標」を個人が受け入れていれば、という限定条件がつく。難しく高い目標を設定しても、それを個人が受け入れなければ高い仕事意欲は生まれない。逆に、いかに難しい目標であっても、それを個人が受け入れれば、その個人の仕事意欲やパフォーマンス水準は格段に向上する。


2)明確な目標の効果
明確で具体性を持った目標は、曖昧な目標よりも高いモチベーション(動機づけ)効果を持つ。
何の為の仕事なのか、その業務が何の意味を持っているか、を明確にした場合と、何も知らされずに業務を遂行させた場合とでは、明らかに意味を明確にした場合の方が人は高いモチベーションを持つことが出来る。更に、「精一杯努力して頑張れ」「出来るだけ多く」というような抽象的であいまいな目標よりも、具体的に「月間目標100本販売」などの目標を設定してはじめて、それを目指す個人の意欲と行動が喚起される。


3)フィードバックの効果
目標設定にフィードバックが組み合わされた場合には、モチベーション効果はより高くなる。
達成された成果は、通常フィードバックされ目標達成に向けてのサポートが行われることによって、目標設定の効果を高める。また、目標達成に向けての進捗度合いの遅いものに対して、特にパフォーマンス改善効果が高い。フィードバックはその回数よりも、早い時期にフィードバックを与えられる方が、遅い時期にフィードバックを与えられる場合に比べて最終的な業績は向上する。



■関連用語
モチベーション理論動機づけ理論


 

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